ハラスメント研修カスタマイズ事例~待てない・聞けない・一方通行を阻止してパワハラを防ぐ~
弊社ではどの研修においても事前に打ち合わせをさせていただき、お客様の要望や課題、出来ていることなどをヒアリングして効果を出すための研修を行います。今回からは数回にわたりカスタマイズした事例を1つずつお伝えします。
カスタマイズされたハラスメント研修が出来るまで
広告関連会社担当者Bとの事前打ち合わせでの一場面
B「ハラスメント研修を数年前に弁護士に依頼して行ったがあまり変わらないので今一度行いたいのです。」
講師「どのような点で変わらないと思われましたか」
B「一時的には今まで大声を出したりイライラしやすい人もおとなしくなったのですが、数か月すると戻りました。また社員からも『上司が一方的で決めつけることが多い』という意見が聞かれます。」
講師「あまり部下の話を聴けていないのでしょうかね」
B「そうですね、忙しいということもありますが、聞くということが下手かもしれません」
講師「パワハラの加害者の特徴として『待てない・聞けない・一方通行』という特徴があります。今回はハラスメントの基礎知識の復習のあとに、ハラスメントを防ぐコミュニケーションの基本として『傾聴法』も入れたほうが良いかもしれませんがいかがでしょう」(ここで傾聴法について資料を基に解説)
B「ペアワークとかするんですね、参加型になるし、良いかと思います。」
講師「指導する上では聞いているだけでは足りないとも思いますので、相手の意見を引き出す質問方法もご紹介しますね」
B「なにか自分の行動を気付かせるツールとかもありますか」
講師「あります、聞き力を確認する診断、日頃の行動を振り返る診断など。
また先ほどイライラしやすい人がいるとのことでしたので、怒りの調整方法や価値観の広げ方もポイントでお伝えしますね、価値観というところではドライバーテストという診断をすると、自分の大切にしている価値観から相手が違う行動をするときにどのようなセルフコントルールをすると良いということを学ぶものもあります。」
B「では、今回はドライバーも興味はありますが研修時間が足りないので、行動チェックと怒りの調整あたりも入れてください。」
上記は打合せの一部ですが、このような形で状況や課題を伺いニーズに合う内容の研修を講師が直接組み立てます。
ハラスメント研修内容のご提案
この時のカリキュラムは下記です。(セクハラは簡単でよいということでした。
・ハラスメントを防ぐためにすでに何を心がけているかをまず話し合うことで、日頃の自分を振り返りまたグループメンバーから出た話を聴くことで当事者意識を高めます。
・セクハラのついて基礎知識が前回学んだということでしたので、新しい知識として心理士である講師ならではの相手の反応から読み取る相手の気持ちについてを解説。
・パワハラについては、自分の考えを押し付けてしまう傾向もあるとのことでしたので、価値観の広げ方や相手の話を聴くことで理解が深まり、適切な指導やマネジメントが出来ていくことパワハラと誤解もされなくなること、ワンオンワンをしなくても日々のちょっとした対話での聴く意識などが大切であることなどを伝えました。
1.ハラスメント防止対策の重要性 |
・あなたが日頃気を付けていることは何でしょうか(ワーク) |
2.パワーハラスメントが起きる要因と自分振り返り |
・パワーハラスメント定義と具体例 |
3.コミュニケーションの基本である『聴き力』を高めて相手を理解しよう |
・双方向のコミュニケーション |
ハラスメント研修後のアンケートと3か月後のフォロー回答
・自分がいかに部下の話を遮り聴けていな方がわかりましたので、あれからは「待つ」気持ちを大切にして深呼吸しながら話を聴いたり指導しています。
・傾聴のワークで聞くということの難しさも気づき、質問攻めにはしないで先生から学んだ「アドバイスは一つだけ」「言葉返し」など実践したところ今までより意見を言ってくれるようになりました。
・今まで何でも自分に聞いてきた部下が、自分で考えて提案してくるようになり「部下を信じることの大切さ」が身に沁みました。
・セクハラの嫌な時の反応について、飲み会に誘った時なども相手の反応を見るようになりました。
・怒りの調整、感情コントロールの深呼吸は良いですね。イラっときたときの「~にこしたことはない」も大変役立っています。
・講師の説明がわかりやすく、途中の講師によるうっかりハラスメント寸劇も印象深く記憶にとどまりました。気を付けます。
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