公益財団法人横須賀市健康福祉財団様にてハラスメント研修を行いました。
今回は訪問看護や訪問介護にかかわる方々に対して、前向きな職員同士の関わり方を中心にパワーハラスメントについて学んでいただきました。
訪問医療・介護現場におけるハラスメント対策研修
医療従事者は責任感が高く、仕事も命にかかわる内容のため「問題志向」の傾向があります。そのため、後輩育成の際も自分が良いと思うやり方をつい強要してしまったり、相手が思った行動をしないと厳しく指導をしがちです。特に訪問看護や介護は一人で訪問しなければならなくなるため先輩としては「きちんと対応してくれないと困る」早くひとり立ちしてほしいという思いから、指導の際に焦らせてしまう傾向があります。
医療現場や介護現場でのハラスメント発生率は他の業種と比較しても高いため、予防としてこうした研修を受講してもらうことはとても重要なのです。
今回はカスタマーハラスメント対策ではなく、職員間のパワハラに焦点を当てて研修いたしました。狙いは下記です。
1.ハラスメントについて知識を得て予防する。
2.尊重しあい理解し合えるコミュニケーションを学ぶ。
3.起きてしまった際の対応法を知る。
ワークを数回いれて、ご自身が今まで行ってきた行動や発言がハラスメントになるか否かを話し合っていただいたり、理解度テストで事例をご覧いただいてハラスメントか否かを考えていただきました。
「反省の色もなく遅刻をしてきた人にみんなの前で注意する」という項目はハラスメントではない。と解説すると大勢の方々が「えーそうなの、良かった」という驚きの反応をされていました。
最近はハラスメントハラスメントという言葉が生まれ、なんでもハラスメントといわれてしまうために叱りにくい状況があるようですが、正しい知識を学べば案外パワハラにはならないのです。
後半は解決志向のペアワークで前向きな指導法を学んでいただき、そもそもパワハラとは受け取られないスキルを体感していただきました。
日頃訪問看護や介護をされてお忙しい中、熱心にご参加いただけて大変ありがたかったです。