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コラム
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パワーハラスメント対策にソリューションフォーカスが有効

パワーハラスメント対策にソリューションフォーカスアプローチが有効

ハラスメント対策に取り組む中小企業も増えています。
今までのハラスメント対策研修では「具体的な事例・指導とパワハラの境界線についてを知りたい」という声が多く聞かれましたが、最近では「どのように部下と関われば良いか?」といった関わり方、つまりコミュニケーションについて学びたいという要望が増えています。
弊社でも傾聴法・アサーティブ・アンガーマネジメントなど様々なコミュニケーションやハラスメント対策に関する研修などをしておりますが、中でも一番効果が出ていてお勧めなのがソリューションフォーカスです。

ハートセラピーでは約16年間のハラスメント対策支援をしてきました。その中で「ソリューションフォーカスアプローチ(解決志向)」が大変有効であることを確信し、「チーム・ウェルビーング研修」として「ソリューションフォーカスアプローチ」を取り入れています。

解決志向とは一言でいうと『前向きな課題解決法です』問題点に着目するのではなく、少しでも出来ていることや少しでもうまくいったことを探して、その資源を活かして課題を解決しますので、追いつめられることがなく、指導される側にしても、改善活動をする人たちにしても前向きに、やらされ感ではなく、やりたい気持ちになって行動できるのです。

最近依頼の多い「加害者個人研修」でもこのソリューションフォーカスアプローチは学んでいただいています。なぜならば加害者になる方はたいてい問題志向だからです。

パワハラ対策研修 ソリューションフォーカスアプローチ組込みカリキュラム例 120分

目次 内容 時間配分
1.導入

パワーハラスメントによる損害

自己紹介
ハラスメントによる組織の損害
被害者へのダメージ
グループ10分
講師解説15分
(25分)

2.パワハラとは
パワーハラスメントの基本を学ぶ

指導とパワハラの境界線について身近な事例で検討する

・理解度テスト
・パワハラの分類と具体例
・パワハラはなぜ起きるのか
・防ぐためのワンポイントアドバイス

 

【小休憩】
・パワハラ グレ-ゾーン検討
・質疑応答

 

 

ワーク5分

講師解説20分

休憩10分
ワーク10分

講師解説15分

(85分)

3.SFの効果、考え方などについて

理解して実践できるようにする
パワハラとならない指導や関わりが出来るようになる

・SFという考え方
・問題志向と解決志向の違い体感ワーク
・SFを用いた指導、個別面談法
・SFを用いた会議の進め方など
・他社活用事例紹介

 

講師解説10分
ペアワーク10分
講師解説10分
まとめ5分
(120分)

パワハラ対策研修にソリューションフォーカスアプローチを入れた効果

パワハラ対策研修でありがちな内容は「パワハラの裁判事例紹介」「何がパワハラでやってはいけないか」「パワハラによる損害」などを伝えているものです。しかしこれだけでは参加者としては「じゃあもうパワハラが怖いからコミュニケーションは無駄に取りません」「指導できなくなる」「叱れないなんて緩い組織になるだけだ」と否定的に受け止めたり、混乱を招きます。

我々の研修では参加者の「どうしたらいいのよ」に応えます。そのためのツールとして有効なのがソリューションフォーカスアプローチなのです。
前向きな課題解決を自然にできるようになると、相手を追い詰めずに前向きに導く指導ができます。また、ソリューションフォーカスアプローチは、承認することや資源を活かすことを重要としていますので、普段の関りにおいてもお互いに気持ちよく前向きに付き合えるようになるのです。まさに、健康的な職場づくり「チーム・ウェルビーング」ですね。

 

効果が出るパワーハラスメント対策 目標の明確化と具体的な行動計画による実践で変わる職場環境

ソリューションフォーカスアプローチを取り入れた研修は「パワハラ対策研修」だけではございません。皆が働き続けたくなるような職場づくり、生産性の高い組織づくりのために開催する組織も増えております。

最近開催した「チーム・ウェルビーイング研修」全4回(3~4時間/回)では、研修参加者だけではなく周囲へのプラスの影響が確認されました。

第1回目の4時間研修では、各自が自分の職場の課題に対して『ありたい姿』を明確化し、具体的な行動計画を作成して取り組みます。単なる改善活動ではなく解決志向を意識して行動しますので、日々少しでも良い部分(資源)などを見たり、周囲に対して承認しますので、周囲にプラスの影響が出ます。

毎年4年前から参加者を変えてこの研修を開催している組織では2年目からは「私が参加したい!」と立候補する人がほとんどになりました。それだけ周囲から見ても参加者の方が変化しているのだと思います。ちなみにこの組織では離職率が4年前は12%だったのが現在は6%になったとのことです。


約半年後に開催された第4回目の研修(最終発表会)での参加者の声は下記の通りです。

ソリューションフォーカスアプローチ 「チーム・ウェルビーイング研修」参加者の声

・常に何か物事を考える時に「これは解決志向になっているか」と考えるようになりました。問題志向による解決はマイナスからゼロに向かうもので、結果的にクリアになるだけという事が強く印象に残っており、せっかく物事を考え時間を費やすのであれば、未来に向かって楽しく進んでいきたいと思うようになりました。

・自分を見つめなおす機会になり、より冷静に考えてから話すようになったと思います。そうする事で、相手も動揺せず「自分で考える」という余裕も少しずつ生まれ始め自発が少しずつ増えてきました。「人に任せる」事も、以前より出来ていると感じます。

・今まで目を向けていなかった人にも目を向けるようになり承認することで、あまり関わりが無かったスタッフからの相談や呼びかけ等が増えた。それにより自分も扉が開いていっている実感がある。

・研修がきっかけとなり、自分自身に意識・考え方の変化をもたらすことができました。多くの人はあまり変化を好まず現状維持・安定を求めるものだと考えますが、変化によってもたらされる良い面を意識しながらコミュニケーションを図っていくことで必ず良い結果を持たすことができると思います。今後も変化を受け入れる精神で取り組んでいきたいと思います。

・今まではつい問題点をみてしまい、イライラすることがあったが解決志向を行うことで周囲の良い点が見れるようになりイライラが減った。

このように、前向きな課題解決や考え方が出来るようになった参加者は職場でも「ソリューションフォーカスアプローチ」のアンバサダーとなり、活き活きした職場を作ることができます。そしてハラスメントが起こらない職場づくりが可能になるのです。

ハラスメント加害者個人研修でもソリューションフォーカスが役に立つ

ハラスメント加害者の多くは変化を恐れる傾向があります。今までの成功体験や自分の価値観が絶対と思い、「変化することで問題が起きるのではないか」と考えるからです。自分に対しても周囲に対しても、問題志向ではなくソリューションフォーカスアプローチ「解決志向」の姿勢で仕事をすると、おのずと加害的な言動はなくなります。

そして何よりもご自身が楽になります。今までは問題点やリスクばかりを見ていましたので、気づかないうちにもストレスをため、それにより周囲に対してイライラしてきつい言い方をしてしまうこともあったでしょう。

また問題志向の場合、周囲からの提案に対しても賛成できず「それは難しいよ」「それは無理だよ」と応えていたと思いますが、否定することはそれだけご自身の脳にも悪影響が出ていました。「リスクはあるにしても、少しずつできることはないか?」と考えると脳が活性化するのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?私も10年ほど前にソリューションフォーカスアプローチに出会い、4年後に実践コースに参加しました。半年間にわたり「ありたい姿」を目指して取り組んだおかげで、前向きにチャレンジが出来るようになりましたし、相手や状況の足りないところではなく、良い部分も見れるようになりました。「無理、出来ない」ではなく「どうすれば少しずつ出来るか」と考えられるようになるのです。実際にソリューションフォーカスアプローチで取り組んだからこそ、パワハラ対策に役立つと確信も出来ました。まずは、ハラスメント対策研修やメンタルヘルス対策研修の一部として組み込んでみるのはいかがでしょうか?
お気軽にお問い合わせくださいね 株式会社ハートセラピー 代表取締役 柳原里枝子