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コラム
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ハラスメント相談 適切な事実確認方法

ハラスメント問題に直面した際 二次被害を出さないで解決するには

 ハラスメント相談を受ける私たちは、相談者の話に耳を傾け、相談者の声に基づいて事実確認を行います。
この過程は、相談者が経験したことに適切に対応し、解決へと導くための第一歩です。

相談者が解決を望むならば、相談者の許可を得てから事実確認をします。
このコラムでは、二次被害をださないためのハラスメント事実確認の重要なポイントを解説します。

ハラスメント相談のおおまかな流れは上記の通りです。

初回相談の際に、相談者が解決を希望した場合は本人の許可を得てから「事実確認」を行う必要があります。
相談窓口担当者が「事実確認」を実施する場合と、相談窓口担当者とは別の担当部署が実施することもあります。
相談窓口が対応する場合でも、他部署が担当する場合でも、基本的な対応は同じです。

ハラスメント事実確認の適切な対応のポイント

1 ハラスメント相談者の了解を得る

2 ハラスメント相談者の心身の状態を確認する

3 ハラスメント事実確認 相談者編

相談者の声は、解決への道しるべです。
このコラムを通して、ハラスメント問題に対する私たちのアプローチを理解してください
相談者自身が直面する状況において、どのようにして最適なサポートを得ることができるかを知っていただきたいと思います。
さあ、一緒にこの問題を乗り越え、前向きな一歩を踏み出しましょう。

1 ハラスメント相談者の了解を得る

相談した内容が事実かどうかを行為者や同僚等の第三者へヒアリングをすることを相談者が希望するかしないかを確認します。
「早く対応しなくては」「大事になるといけないから」という担当者の思いで、相談者の了解を得ずにヒアリングを行うと、トラブルが起きる場合があります。
行為者および同僚等第三者へ事実確認のヒアリングをする際は、「必ず了解を得て」から実施してください。

2 ハラスメント相談者の心身の状態を確認する

精神的に不安定になっている相談者に対応する場合、メンタル面での影響を考えると状況をどこまで確認すればいいのか、行っていいのか迷うケースもあります。
心身の疲弊が著しい場合は、産業医や外部の専門医の受診を促したり、連携をとったりすることも必要です。

相談者が希望すれば、相談者の意向を尊重しながら対応を進めます。
相談によってストレスが増大しないように相談時間は長くならないように注意します。(1回当たり50分を超えない程度)
精神的負担が重くならないように慎重に判断しましょう。

3 ハラスメント事実確認方法 相談者の場合

相談者に事実確認を行う際には下記の事項を聞いていきます。

1)相談者の氏名、所属を確認。(万が一にも間違えのないように確認します)
2)担当者の自己紹介。
3)秘密を守ることと不利益は受けないことを伝える。(安心してもらう必要があります)
4)メモを取ることの許可を得る。
(相談者は何を書かれているのか不安になることがあるので、見えるところに用紙を置いてメモを取る。)
5)相談者の初回相談内容を元に事実確認。
・いつ・どこで・誰に・何を・どのようにと5W1Hを意識して確認。
・抽象的な表現をされた場合は具体的に確認。
例えば、「A課長からいつもきつい口調で注意される」は具体的ではないので、「いつも」の日付や頻度、どのように「きつい口調」なのか、「注意された内容」等を具体的に確認する。
6)客観的証拠の確認(写真、メール、SNS等)何かプレゼントを受け取っている場合は保管しておくように伝える。
7)行為の停止・謝罪・処分・配置換等、相談者の解決への要望をあらためて確認。
8)ヒアリングをした事項についてどこまでを担当関係部署と共有して良いか確認する。
9)ヒアリングの内容を文書にまとめて、相談者に間違いがないかを確認、署名してもらう。
10)被害者の心身の状態を確認する。

経営者や人事担当者の方は適切なハラスメント事実確認方法を学ぶことも義務です。

弊社のオンライン公開研修では説明を聞くだけではなく、3人一組でロールプレイも行いながら事実確認について学ぶことができます。
厚生労働省でも研修実績のある講師から直接二次被害をださない、適切な事実確認と解決までの方法を学びましょう。

・「ハラスメント相談対応研修」の次のステップとして被害者・行為者・周囲への事実確認方法を学び、ロールプレイング。
・さらに二次被害を出さない解決方法(困難事例含む)や行為者への指導法まで学ぶ。

到達目標  
二次被害をださない適切なハラスメント解決対応ができる。

開催日   
2024年    3月22日  (金)     10:00~16:00
2024年    6月12日  (水)     10:00~16:00

内容
1)ハラスメント判定基準
・セクハラ裁判における判定基準
・パワハラ判定基準
2)ハラスメント事実確認方法
・事実確認の流れとポイント
・被害者からの事実確認方法
・被害者事実確認ワーク
・加害者事実確認と周囲への確認
・注意事項とロールプレイ
3)ハラスメント事実確認後の解決に向けて
・二次被害を出さない解決方法
・相談者が事実及び判定結果に納得しないケースの検討
・加害者指導方法

費用    
3万3千円(税込)

研修講師   
内山民子 (公認心理師・産業カウンセラー)公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、米国フォーカシングインスティテュート認定トレーナー、ハラスメントコンサルタント

全省庁ハラスメント相談員育成研修講師・ハラスメント対策WG委員である柳原里枝子による監修

■参加申込期限
各研修日の7日前まで
参加申込後のキャンセルについて
研修開催2週間前から1週間前まで    研修参加費の20%
研修開催1週間前から前日18:00まで 研修参加費の50%
           当日        全額ご負担

■参加費用
終日参加     33,000円  税込
お申込後、お振込み口座をご連絡いたします。

■申込み方法
ご質問内容の欄に下記をご記入ください。 ※競合他社様のご参加はお断りしております。
1) お申し込みセミナー希望日 
2) 社名・部署・お名前  参加人数


「受講証明」をご希望され方には、受講後データーにてお渡しいたしますので、申し込み時にお知らせください。

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