コラム
コラム
経営者・管理職に必須なハラスメント相談研修とその理由
近年、企業におけるハラスメント対策は、規模を問わず重要な経営課題となっています。
パワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)に基づき、多くの企業で相談窓口の設置が進みました。
しかし、実際の現場では、従業員がハラスメントについて最初に相談する相手は、「相談窓口」よりも、日頃から接している直属の管理職や管理者であることが少なくありません。
その一方で、管理職からは「相談を受けたが、何を聞けばよいのかわからない」「よかれと思って声をかけたつもりが、かえって相談者を傷つけてしまったかもしれない」といった声も聞かれます。
ハラスメントの初期対応は、その後の問題解決や職場への信頼に大きな影響を与えます。そのため、ハラスメント相談対応は相談員だけでなく、管理職も身につけておきたい重要なスキルです。厚生労働省でも、相談を受ける管理職や相談担当者の初期対応の重要性が示されています。
本コラムでは、管理職・経営者がハラスメント相談対応研修を受けるメリットと、初期対応を誤った場合に生じるリスクについて解説します。

目次
管理職に「相談対応スキル」がなかったためにこじれた事例
従業員が最初に発するSOSは、とても繊細で、迷いや不安を伴っています。
その声を最初に受け止める管理職(時に経営者)の対応によって、問題が早期に解決へ向かうこともあれば、相談者がさらに傷つき、問題が深刻化してしまうこともあります。下記は実際に起こった事案です。この行動により被害者のダメージは大きくなり、メンタル不調を招く、訴訟問題に発展するなど事態が悪化しました。
・相談を受けた役員が行為者が自身の知り合いだったため、被害者の同意を得ずに行為者に事実化を確認した。
・相談を受けた教授が行為者の指導者でもあり、行為者を信頼していたため相談者のヒアリング内容を行為者にメールで送付した。
・相談を受けた内容を本人の同意もなく他部署の管理職に相談した。
・相談を聞いて「これは被害者に指導すべき」と考え指導した。
・相談を受けてどうすれば良いかわからず抱え込んでしまい、事態が悪化してしまった。
・相談を受けて「気にしすぎですよ」と軽く流してしまった。
管理職がハラスメント相談対応研修を受ける3つのメリット
相談を受けても慌てず適切な初期対応ができる
相談を受けた際、「まず何を確認するのか」「言ってはいけない言葉は何か」「相談窓口へどのようにつなぐのか」といった初期対応の基本を学ぶことで、管理職自身が落ち着いて対応できるようになります。
自己流で対応する不安が減り、自信を持って相談を受けられることは、管理職にとっても大きなメリットです。
早期解決につながり、心理的安全性を高められる
適切なヒアリングや初期対応ができれば、問題が深刻化する前に対応しやすくなります。
また、「困ったときに上司が親身に話を聞いてくれる」という安心感は、職場の心理的安全性を高め、離職防止や組織の安定にもつながります。
経営リスクを低減し、企業の信頼につながる
管理職が適切な相談対応を行える企業は、ハラスメント防止に真剣に取り組む企業として評価されます。
コンプライアンスの強化だけでなく、採用活動や人材定着の面でもプラスとなり、企業の信頼性向上につながります。

相談対応を学ばない場合に起こりやすいリスク
無意識のセカンドハラスメント
「あなたにも原因があったのでは」「もう少し我慢できない?」「本人同士で話してみたら?」「証拠はあるの?」といった言葉は、相談者をさらに傷つける可能性があります。
このような言葉は、対応する上司に悪意がなくても、相談者をさらに追い詰める「セカンドハラスメント(二次被害)」となります。結果として相談者のメンタルヘルス不調や休職・退職を引き起こし、二次的なトラブルへ発展します。
訴訟や安全配慮義務違反のリスク
相談への対応を放置したり、十分な確認を行わないまま自己判断で処理してしまうと、企業の安全配慮義務が問われることがあります。
労働審判や裁判へ発展した場合には、損害賠償や企業イメージの低下など、経営への影響も小さくありません。
職場環境の悪化と人材流出
「上司に相談しても何も変わらない」「かえって立場が悪くなった」という雰囲気が広がると、相談者だけでなく周囲の従業員のモチベーションも低下します。
その結果、離職者が増え、生産性や組織への信頼にも影響を及ぼす可能性があります。
管理職に必要なのは「知識」だけではなく、「現場で使える相談対応スキル」
ハラスメント相談対応は、法律や制度を知っているだけでは十分ではありません。
相談者の気持ちをどのように受け止めるのか、どのような言葉を選び、どのタイミングで相談窓口につなぐのか――現場では実践的な対応力が求められます。
管理職が安心して初期対応を行えることは、相談者を守るだけでなく、組織全体を守ることにもつながります。
当社のハラスメント相談対応研修で大切にしていること
当社では、管理職が「相談を受けた最初の場面」で迷わないための実践的な研修を行っています。
現役カウンセラーによる実践的な指導
講師は全員、心理の専門家としての経験とビジネス経験を兼ね備えています。
相談場面を想定した事例を交えながら、翌日から現場で活用できる相談対応スキルをお伝えします。
講師陣は全員、心理の専門家としての豊富な経験と、ビジネス経験を兼ね備えています。実際の相談現場を再現したロールプレイングやケーススタディを通じて、現場で活用できる「相談対応スキル」を体得していただけます。
国の基準を踏まえた内容
当社の代表は国のハラスメント対策検討会委員を務めており、全省庁の相談員育成研修を10年以上にわたり担当しております。つまり、最新の動向や基準を反映した研修内容の提供が可能です。
管理職・経営者が押さえておくべきポイントを、実務に結び付けて理解していただけます。
管理職が安心して対応できる体制づくりを支援
初期対応のポイント、相談者との向き合い方、相談窓口との連携方法などを体系的に学び、現場で実践できる力を身につけていただきます。
ハラスメント相談対応研修をご検討の企業様へ
ハラスメント相談対応は、相談員だけが担うものではありません。
従業員が最初に相談することの多い管理職が適切な初期対応を行えることが、安心して働ける職場づくりの第一歩となります。
「自社の管理職にまずお試しで受講させたい」
「新しく役職に就いた数名だけに相談対応ノウハウを学ばせたい」
このような企業様には、1名様からお申し込みいただける「ハラスメント相談対応公開研修(オンライン)」がおすすめです。また、社内研修講師派遣もいたします。オンラインでも対面でも対応しておりますのでお気軽にご相談ください。
ハラスメント相談関連コラム一覧 ハラスメント相談対応から事実確認まで役立つコラム掲載中

