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【ハラスメント対策の新常識】パワハラを「引き起こす」6つの部下タイプと、今求められるフォロワーシップ研修

「パワハラ」と聞くと、多くの人は「高圧的な上司が部下を怒鳴りつける」といった、上司側の資質やマネジメント不足を想像するかもしれません。そのため、多くの企業では管理職向けのハラスメント防止研修が盛んに行われています。

しかし、現場の実態はそれだけではありません。近年、「部下の態度や特性」が引き金となり、結果的に上司が追い詰められ、不適切な指導(パワハラ)に発展してしまうケースが急増しています。

パワハラ行為者個人研修や組織へのコンサルティングをする中で、上司側だけではなく部下側も歩み寄りをしていただきたいと思うことがあります。

パワハラを根絶するためには、上司の指導力向上だけでなく、「部下側からパワハラを発生させない環境づくり」が不可欠です。本コラムでは、現代の職場でよく見られる「上司を悩ませる6つの部下タイプ」と、その解決策となる「フォロワーシップ」の重要性をお伝えします。

上司を追い詰める?現代の部下に見られる6つの傾向と発生メカニズム

日々の業務において、以下のような傾向を持つ部下とのコミュニケーションに疲弊している管理職は少なくありません。なぜ彼らの態度がパワハラ問題に発展してしまうのか、そのメカニズムを解説します。

1. 指示待ち・他責タイプ(「してくれない」部下)

特徴: 常に受け身の姿勢で、「上司が細かく指示してくれない」「教えてくれないからできない」と、行動を起こさない理由を環境や他者のせいにします。自ら考えて動こうとする主体性に欠けています。

なぜパワハラのリスクになるのか(発生メカニズム): 自分から指示を確認したり、わからないことは質問するなど確認をしないため、上司の指示と違うやり方や結果となりお互いに仕事しづらい関係いなります。何度指導しても主体的な行動が見られないため、次第に上司の言葉に苛立ちが混じり、「なぜ言われないとやらないんだ!」と強く叱責してしまう傾向にあります。これを部下側が「高圧的な態度をとられた」と受け取り、パワハラ問題へと発展します。

ただ、この「指示が曖昧、上司が仕事を丸投げする」という指示に対する不満は現在だけではなく、10年以上前から多くの組織で聞こえる部下側の声でもあります。指示が曖昧なときは、部下側が「いつまでですか」「こんな感じでよいでしょうか」などと確認をすることが大切ですね

2. 自意識過剰タイプ(「自分の方ができる」部下)

特徴: 「自分のほうが上司よりも仕事ができる、優秀だ」と思い込み、上司の指示やアドバイスを軽視・反発します。素直に指導を受け入れず、独自の判断で動きたがる傾向があります。

なぜパワハラのリスクになるのか(発生メカニズム): 上司が業務の軌道修正や注意を行おうとしても、斜に構えた態度や言い訳で反論してくるため、建設的な対話が成り立ちません。このタイプは部下がパワハラ加害者になることが多く、上司がうつ病になったケースも多く見られます。

3. 干渉拒絶・自己流タイプ(「かまってほしくない」部下)

特徴: チームでの協調性よりも自分のやり方やペースを優先します。「自分の仕事に口出ししないでほしい」というオーラを出し、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)を怠りがちな一匹狼タイプです。

なぜパワハラのリスクになるのか(発生メカニズム): 業務のブラックボックス化を招き、放置すれば大きなミスやトラブルに繋がるリスクがあります。そのため、上司はリスクヘッジとして頻繁に進捗確認や業務への介入をせざるを得ませんが、部下側はそれを「常に監視されている」「マイクロマネジメントだ」と不快に感じ、過干渉型のパワハラとして不満を募らせます。

4. コミュニケーション不全タイプ(「報連相ができない」部下)

特徴: 自分の考えを伝えることや、相手の意図を汲み取ることが極端に苦手です。質問されても黙り込んでしまったり、曖昧な返答に終始したりするため、業務上の意思疎通がスムーズに進みません。普段から挨拶もないなど孤立しがちです。

なぜパワハラのリスクになるのか(発生メカニズム): 事実確認や業務のすり合わせに通常の何倍も時間がかかります。特に緊急時やトラブル発生時において状況が掴めないため、焦った上司が「どうなっているんだ!」「はっきり言ってくれ!」と声を荒げて問い詰める形になりやすく、それが部下には心理的圧迫(パワハラ)として強く印象付いてしまいます。

5. 承認欲求過多タイプ(「認めてほしい・傷つきやすい」部下)

特徴: 「褒められたい」「認められたい」という欲求が非常に強く、自己評価が高い傾向にあります。一方で他者からの評価に敏感で、少しでも耳の痛いフィードバックを受けると、極端に落ち込んだり攻撃されたと被害者意識を持ったりします。

なぜパワハラのリスクになるのか(発生メカニズム): 上司としては「成長のための適切な指導」のつもりでも、部下にとっては「自分の存在を否定された」という過剰な受け取り方になります。上司は常に腫れ物に触るような対応を強いられ、少しでも厳しい口調で指導しただけで「精神的苦痛を受けた(パワハラだ)」と訴えられるリスクを抱えることになります。

6. 自己中心・依存タイプ(「自分を最優先してほしい」お客様気分の部下)

特徴: 自分の業務が、思い通りのペースで進まないとイライラを募らせるタイプです。他者の状況や上司のスケジュールを推し量る視点が決定的に欠けており、「自分が声をかけたら、即座に対応してもらって当然」という、まるでサービスを受ける“お客様”のようなスタンスを持っています。

なぜパワハラのリスクになるのか(発生メカニズム): 多忙を極める上司が、彼らからの「今すぐ確認してほしい」「承認の印鑑が欲しい」といった要求を少しでも後回しにすると、彼らは「自分を軽く見ている」「無視された」と曲解し、強い不満を抱きます。 すると、「上司が自分の要望に応えてくれないなら、自分も上司の指示には従わない」という幼稚な対抗姿勢をとるようになります。こうして関係性が悪化し、業務の遅れなどを注意した上司に対し、「以前から自分をないがしろにしていた」「不当に冷遇されている(パワハラだ)」と、自らの態度は棚に上げて被害者として訴え出るという厄介な事態に発展してしまいます。

求められるのは、部下自身の「フォロワーシップ」の育成

これら6つの傾向を持つ部下に対し、上司が一方的に我慢を強いられ、腫れ物に触るようなマネジメントを続けていては、組織の生産性は確実に低下し、いずれ上司自身がメンタル不調に陥ってしまいます。

だからこそ今、企業に強く求められているのが「フォロワーシップ研修」です。

フォロワーシップとは、部下が上司や同僚を自律的に支援し、組織の目標達成に向けて主体的に働きかける力のことです。部下自身が「組織における自分の役割」を認識し、上司や同僚への適切な配慮で物事を捉えるマインドを身につけることで、ハラスメントの火種は劇的に減少します。「上司が変わるのを待つ」のではなく、「部下自らが働きかけ、働きやすい環境を創り出す」ための意識改革が必要です。

6つのタイプの部下に対しても、上司のマネジメント力・ヒューマンスキルが高ければ、パワハラもなく上手に仕事を勧めることはできると思います。弊社の個人研修で受講生に「あなたの部下も良くないですね」などとは全く言いませんし、実際に「部下が悪いからこの人が加害者になったんだ」とも思いません。部下のタイプに合わせてどのようにマネジメントすればよいかを受講生と検討したりお伝えしたりしています。

ただパワハラを防いで生産性の高い仕事を進めていくには、上司側だけがパワハラを起こさないためのノウハウやスキルを学んでもダメです。上司と部下がお互いに尊重して歩み寄る姿勢、配慮しあう姿勢こそが重要です。

現場で“本当に使える”将来を見据えた実践的な研修をお探しの人事担当者様へ

私どもは、18年にわたりハラスメント対策およびメンタルヘルス対策研修の実績を積んでまいりました。国からの信頼も厚く、パワーハラスメント対策検討会委員も務める代表の柳原をはじめ、経験豊富な専門家が監修・指導にあたります。

私たちの強みは、「机上の空論ではない、受講生がすぐに実践できる内容」です。講師陣はカウンセラーとしても活躍し、ビジネス経験も豊富なプロフェッショナルばかりですし、個人研修実績も豊富なため行為者になった方々と向き合い「行為をした背景、要因」も生の声を聴いているため行為者にも刺さる集合研修ができます。。

事前の綿密なお打ち合わせにより、お客様の職場が抱えるリアルなご要望や課題(「指示待ち部下が多い」「若手の承認欲求への対応に苦慮している」など)を丁寧にヒアリングし、貴社オリジナルの研修資料を作成してご提供いたします。

「管理職研修だけでは職場の空気が変わらない」とお悩みの企業様は、ぜひ部下の意識を根本から変革し、ハラスメントの芽を摘むフォロワーシップ研修をご検討ください。

▼ フォロワーシップ研修の詳細はこちらをご覧ください。 https://heart-t.co.jp/column/p906/

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